Tuesday, May 25, 2021

小説練習

時限爆弾を仕掛けた。


俺たち「GUNSA」は全国に散らばる新体制志向グループであり、1500名の規模を誇る。


これはコロナ以降の政府与党に対する不信感や、多くの経済的弱者や自殺者が続出したことによる憎悪・義憤が発端である。


俺の名前は腰塚(仮名)。腰塚家は代々呉服屋の家系であったが、父親の代で家庭崩壊し、今に至る。


やりとりは全てテレグラムと、独自のSNSを用いた。サーバーはポーランドにホストしてあり、torネットで接続する。


俺たちの活動が明るみに出た、というか社会の認知をえるようになったのは仮想通貨取引所ハイジャック事件による。


某仮想通貨取引所を運営するオフィスに乗り込み、従業員を全員一室に固めた後、エンジニアを脅迫して顧客の秘密鍵を全て提供させた。


途中でエンジニアは恐怖に怯え、失禁をした。


今のご時世リモートワークも特にやっていなかったし、ビル自体のセキュリティは取引先とかを偽って簡単にはいることができた。


警備員だって武器を台頭していないし正直格闘技だってろくにやってないだろうから、


そこを制圧するのに二人で十分だった。


二十人殺害し、フロアは血で染まった。


なんて気持ちいい。


だがしかしそもそもこういう質問をしてくるやつがいるだろう、


なぜ俺たちが武器を携帯できたのか?


それは、ダークネットで取得した銃器の3Dデータと3Dプリンターで作成、あとは同じく、ダークネットで規格に合う弾を購入した、というだけだ。


分業は非常に効率的だった。


その他、化学兵器。


もちろん日本の警察を舐めてはいない。

ここは重要だ。


多くの映画は、とっても安っぽいシミュレーションというか、エンジニアがみて笑ってしまうような滑稽なITドラマをつくるように、


逮捕術や基本的な特殊訓練を受けた警察をいとも簡単に隙をついて殺せる、という


愚かな、


マスターベーションに近い妄想に基づいたシナリオになっている。


もちろんそれは警察とか国家権力に対しての、製作者や脚本家の無知に起因するのであり、


警察はそんなに甘くない。


つまり、俺たちテロリストはいかに警察にみつからないか、いかに短時間で物事を処理するか、


いかに早く逃げるか、


に全力を投じる。


現実は妄想ではないからだ。






















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