Saturday, February 24, 2018

痛いとこつかれてる





多分、この緑の人たちを、即犯罪者予備軍として扱うのは False Positiveである可能性が高い。

実は、この2人は結構痛いところをついていて、現行女性専用車両に男性が入った時にそれを違法行為として扱うことができないので、「努力義務」とか「お願い」だったらやめてしまえ、的な主張は筋が通っているといえば通っている。

これはその手の問題をふわっと定義した(というかせざるをえない)ためで、現行憲法(憲法14条1項)などと照らし合わせて憲法違反になってしまうため、女性専用が性差別の特権になるのではないか、という解釈になりその手の法律を作れなくなるらしい。

第十四条
  1. すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

これ自体は全く問題ないし当たり前のように思える条文だが、性平等=女性だけの車両を作ることを強制し、男性を排除すると違反になるんじゃね?という解釈らしい。

これを外すためには、何かそこに「パッチ」を当てないといけない。(女性専用車両だけは特別とする、とか)


なので9条の問題と似ていて、事実上規定された憲法に違反するが、現実問題その憲法に従ってると上手く回らないので「ねじれ」で逃げる、という形をとらざるをえない。(戦争の是非とかは置いておいて、警察予備隊の存在自体、9条とは相容れない)

改憲というとどうしても9条とか右翼っぽいイメージがつきまとうが、実は今回の14条との兼ね合いを含め、憲法が社会の必要な最適化をブロックしてしまっている、阻害する要因になっている、ということがある。

アメリカは修正事項(amendment)で例えば奴隷制をなくすためのパッチを憲法に適応していくが、日本の憲法にはそういう適切な可変性がない。

よって、憲法によって自分の首を絞めている。

再度繰り返すが、今回のこの緑の服のおじさん2人は痛いところを突いている。
違法性がきちんと規定されない限り、強制性を執行するのには無理がある。
なのでそれをふわっとさせるために「お願い」という形をとっている。
白黒がはっきりしていない。
なのでそういった前提まで含めて考えると、とっても頭が痛い

(なので、現状一旦車両を止めて、鉄道員が対応するというフローをとっているが、違法性を規定した方が早い。そういうスムーズな処理がいかないところが問題)

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