Sunday, March 4, 2018

軽く小説練習

瀕死状態かな、とわたしは思ったの。

わたしの名前はマイ、2892年からこの時代にとある事情でやってきた女の子。

わたしの持っているヴィルセガールは2体まで破壊された。ヨシミはこのことに気づいていたけど、他の子たちの援護に回らなくてはならなかったから、もうあと1体しかないわ。

このあたりの地形は戦闘には向いていない。でも版車和光の指示通り、ここにいるスバックダンデを倒さないと、私たちのいる時間にまた黙示録を訪れさせることになる。

それは避けたかった。

「マイ、右のヴァンスを任せてもいい?」

ヨシミの静かな低い声。確かにもう私たちにはあとがない。

「了解です。」

私のスピンは3度、ヴァンスにかわされた。この時点で消費したロッドは6、残りは18で絶望的な状況だわ。

でもこういう時こそ慌ててはいけないの。それはずっとママが言ってたことだったから。

私は照準を合わせつつグライドを継続した。ヴィルセガールが全てなくなれば、ヨシミは死ぬ。

私もヨシミの径液をデザリングしているだけなので、時間差でおそらく.... 5分で死ぬ。

ヴィルセガールは他の時系列に干渉する時に生じる軋轢を解消させるためのバッファで、これがないと私たちは無の中に吸い込まれてしまう。

私は背後から射撃してくる小ダンデの連射をかわしつつ、ヴィルセガールに電気パイプを振って当てた。

「うぁっ....」

鈍い音がする.... 私の肘から血が吹き出る。

でも今はこれでいい。ヴィルセガールに電気パイプを当てたことで、少し速度を落とすことができたわ。


 この時私は高度を下げ、ヴィルセガールにスピンした。スピンはヴィルセガールのような照射属性のグラにとって中和作用があり、通常の倍の殺傷力がある。また、その際に起こる磁場によってこいつらの無線ネットワークを断つことが可能なため、敵の連携を撹乱させることが、できるのだ。

ヨシミがこのタイミングで左のヴィルセガールを倒した。
ヨシミは魔法少女学校でずっと一緒だけど、いつも成績上位5には入る子だったから。

信じてはいた。


「今よ! 」

小ダンデはネットワーク障害の影響をもろに受けていた。

今しかない。ヨシミは正しい。

私はファザー砲をチャージした。チャージ完了まであと20秒。

19。

18。

17。

16。

15。

ヨシミが防護フィールドを出している。ここで2人は似た座標に固まった。
もう脅威はあいつしかいない。

14。

13。

12。

11。

やばい。スバックダンデがこっちに向かってエネルギー砲を溜め始めた。こっちに打ってくる気だわ。

「はなこ、あんたが予知して」

「了解。西の方角に向けて12」

10。

9。

8。

7。

6。

5。

4。

3。

2。

1。


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